家族いろいろ【ワタシ】②
もう「おばちゃん」と言われる年齢だけど、年齢だけでなく所謂ズーズーしさもONされた精神面での「おばちゃん化」は、いつから始まるのか?
何となく・・と思いきや、私の場合ハッキリと「ココから!」って時点がある。それは、2歳のムスコを連れて銀行のATMに並んだあの日。
月1回、いつも通りお金をおろすためにATMに並んでいたけど、2歳の子供がジッとしているワケはない。ATMなので、列から外れるともう1回並び直すのがルール。分かってる、分かってるけど目を(手を)離した隙にムスコは、列を分けているロープを伝って前の方へ行き、そのロープをガチャガチャやり出す。
もちろん「おーい、ムスコちゃーん、ダメだよぉ〜」「こっち帰っておいで〜」と優しくよそ行き声で呼びかけても、そりゃ聞きゃしない。人の目も気になりはじめ「あーもうっ!!せっかくココまで並んだのに!!」と思いつつ、列を外れて迎えに行き、また列の後ろに並び直す。
みんな長い列にイライラしてるから、抜けたらコレ幸いに列を詰めちゃう。私が独身のときだって「ラッキー」くらいに思ってたし。そして、並び直し3回目、ついにこの時が!
後ろに並んでる全然知らない、ちょっとカッコ良さ気なサラリーマンに「すみません。子供を捕まえてくるので、この場所キープお願いしてもいいですか?」と。いいですか?とお願い風に言いつつも「はい」以外の答えは許すまじ!の迫力で。
ここはバーじゃねぇ、ボトルのキープと違うんだよっ!と思われようが、ズーズーしいと思われようが、子連れでミッションクリアするには越えなければならない精神的壁を越えた瞬間だった。以降、知らない人にも声をかけるのが苦痛じゃなくなり、強くなっていき、今に至る。
激烈方向音痴の私は、昔はショッピングセンター内や道沿い、駅で地図のある場所を探したりしていたが、もう地図を探したり見たりすることを諦め、他人にしか頼らない。スマホの地図アプリも役に立たない。完全なアウトソーシング。そして現在、全く知らぬ人に場所を聞くために声をかけるプロフェッショナルにまで成長しました。